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☆漫画家西川かおりのシュミのブログです☆


by kuremaru
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ひたすら外回り

原稿から解放されて、次の予定も今のところ決まっていないので、
「自由なうちにいろいろやっとこう!」とここ数日徹底的に外回りでした。

家族サービスにデズニースィーに行き、
某映画のエキストラに行き、ニキリンコさんの講演会に行き、
新しい営業にも行き、新作用の資料集めに・・・
いろんな所に行っては、帰りがけ本を仕入れて、なんか本だらけになってます。

一番ヒットだったのは、ニキリンコさん翻訳の
「うつと不安の画像の本」(←正式タイトルはちがいます・・・)
こー、うつとか不安とかは
気のせいとか気合不足とか性格が悪いとか・・・つまり心の問題じゃなくて、
科学的に、脳の機能の問題であるというのを解明しているという本です。
大変面白いです。

ニキリンコさんという翻訳家の方は、
花風社という出版社で、ADHDやアスペルガー関係の本を多く手がけていらっしゃる方です。
私が「アスペルガーを作品化してみよう」と思ったきっかけが、
偶然ニキさんの本を手に取ったことだったので、
是非講演会などがあれば行ってみたいとおもっていたのです。

講演会の内容はアスペルガーの方の社会生活サバイバル術という感じだったのですが、
目からうろこでした。

アスペルガーの人は、いわゆる健常者より、世の中で起きている物事に対して
ストレスの感受性が高く、それに対してエネルギーを消費してしまうため、
「出きること」が減ってしまうそうです。

例えば、
お箸でご飯は食べられるけど、味がよくわからなくなってしまいます。
だけど、スプーンでご飯を食べると、味がよくわかるそうです。

つまり、「箸を使う」ということのストレスによって、
「味を感じる」という余裕が無くなってしまうということ。

ううーんここを読んでいる方にニュアンス伝わってるかどうか、ちょっと不安なんですが、
私は「そうかー」と妙に納得しました。一瞬「あたしもスプーン使おうか」と思いました(爆)
味がわからないわけじゃないですよ(念のため)

人間、誰しも、日常の中に意識していないストレスというのが無数にあって、
その一つ一つが積み重なって、ふと気がつくと「ストレスの山」が出来ている。
それは実はスプーンの使い方一つだったり、洋服のきつさだったりする。
小さなそういうストレスを発見して、そこから解放してあげると、
アスペルガーやADHD・・・いわゆる発達障害を持っていても、
「出来ること」を増やすことは出来る・・・
そんな風に語っておられました。

でもそれは、発達障害に限ったことではないのかもしれないと
私は思ったのです。

どうしてスプーンじゃなく箸を
どうしてきつい洋服を
使うのか。

それは誰にとってもストレスなのです。
じゃあ何のために、使うのか。



他人の目のためなのかもしれません。


無理して気取ってナイフとフォーク
無理して気取ってワンサイズ小さい服

なんだか空しいです。

ニキさんの話を聞いて、
「自分を解放する」とは何か考えています。


・・・だけどやっぱり
ジーンズは小さめを買っちゃうかも・・・

解放する時もあるけど、かっこつけたいときもある。
だけどそれは
他人の目のためじゃなくて、自分が選んだことだと自信を持って言えるのなら
それもまた生き方の一つかな。

一番大事なのは、「意識する」ことなのかもしれません。
by kuremaru | 2004-12-02 10:52 | まったり